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アカゲラ
水辺の生きものを見守る活動

 地域に残された川、池、湿地、沢や自然林、そこに住む水辺の生きものたちを見守ります。

新道予定地周辺の自然環境の保全について

   
 
  水辺の生きものたちは、今・・・               2022年


  サンちゃん池周辺に伐採工事入る 清田区里塚の通称「サンちゃん池」には、 毎年春にはエゾサンショウウオの卵がたくさん見つかり、孵化 した幼生が泳ぐ姿も見られます。周辺の樹林に生息するエゾ サンショウウオの貴重な産卵場所になっているこの池は、住宅 地に隣接していますが、道路と崖に挟まれて開発を免れてき ました。
  しかし、周囲の樹木が大きく成長し、道路や隣接する住 宅地に倒れる危険があるので伐採工事をすると、所有者から 連絡がありました。この池と周辺の生き物の保全を願う私たち は、樹木の伐採は必要最小限にして池自体には手を付けず、 エゾサンショウウオへの影響を最小限にとどめて欲しいとお 願いしました。
 伐採は9月中に終わり  池周囲の環境は大きく変 わりました。今後のエゾサンショウウオの産卵・生息状況を注意 深く見守っていく必要が  あります。私有地内の貴重な自然環 境の保全はどうあるべきか、市民も行政も一緒に考えていく 必要があると改めて感じました。

   伐採後‘22 年 10 月
  
    
   どんぐりの森通信35号より
 


水辺の生きものたちは、今・・・・          2019年
                                            
                      どんぐりの森通信33号より

エゾサンショウウオニホンザリガニエゾホトケドジョウ―どれも、札幌周辺ではなかなか見つけるのが難しい、貴重な水辺の生きものです。住宅地のすぐそば、私たちの「お隣り」と言っていい地域に、こうした希少な生きもの達が生息していることを知って、観察と調査を始めてから20年近くたちました。この間に生息地を横切る道路の建設、樹林の伐採、住宅地の造成と、水辺のいきもの達にとっては厳しい状況が続きました。私たちは、生息環境への影響を最小限にとどめて水辺の生きもの達を守りたいと、札幌市と開発業者の理解と協力を求め、研究者・専門家の皆さんの協力も得て、安全な場所への生きものの移動や植物の移植、新しい生息場所の確保など、試行錯誤を重ねながらやってきました。新道の開通とその後の住宅地造成が完了して、この地域の開発は一段落したと言えそうです。2019年夏、周辺の工事が完了して落ち着いた時期に、今までこの地域の水辺の環境保全に関わってきた研究者・専門家の方々を中心に、自主調査が行われました。酪農学園大学の桑原禎知氏の調査報告から一部を紹介します。

エゾホトケドジョウ…道路工事に伴って2014年に造成した池には湿生植物が茂り、水量も安定しています。工事時に減少した個体数は、2019年には工事前の体サイズ構成や個体数に近い状態まで回復したと考えられますが、今後も激減に至るような要因(ゴミや有害物質の流入)がないかどうか、2-3年 おきに経過観察が必要と思われます

エゾサンショウウオ…主に崖下の池で繁殖し、周辺の森林内に幼体や成体が多数生息しています。2018年9月の北海道胆振東部地震後に、池に流入する地下水の温度が約0.4℃上昇しているが、エゾサンショウウオへの影響は確認されていません。

ニホンザリガニ…周辺の開発が進み2011-2018年に場所によって異なる要因で激減したが、生き残った個体を中心に個体数は復活しつつあり、道路や宅地に源頭部が接していない沢では生息状況は安定しています。開発により近隣の生息地が消失する中で残った貴重な場所なので、今後も残存調査が必要です。



   水辺の生きものたちは、今・・・・    2016年 
   
 

 「平岡どんぐりの森」は、札幌新道周辺に残る林や湿地、池と、そこに生息する水辺の生きものたちに関心を寄せ、 見守る活動をしてきました。新道延長工事が終了した2015年には、レッドデータ種のエゾホトケドジョウを保護する 池が完成し、新道周辺の自然環境の保全を目指す活動は一区切りがついたかと思った矢先に、隣接する土地に宅地開発が計画されていることがわかりました。

 エゾホトケ池への影響は?周囲の沢や池に生息するエゾサンショウウオニホンザリガニは、どうなるのだ ろうか?危惧を抱いた私たちは、札幌市環境対策課の担当者も同席の上で昨年春に開発会社と話し合いを持ち、開発予定地がこの周辺に残された「最後の」貴重な自然環境であることを踏まえて、周辺に生息する希少な生きものたちに最大の配慮をお願いしたいと要望しました。6月には、開発会社と札幌市に対して環境保全に関する要望書を提出しています。札幌市からは、当該地の自然環境の重要性を認識しているので、今後も開発業者に環境保全を要請していく旨の回答があり、開発会社からは、要望のあった開発面積の縮小には応じられないが、池や湿地のある低地部分には手を付けず、樹木の伐採は必要最小限にする等、開発にあたっては環境に配慮する旨の回答がありました。この場所で希少生物の調査・研究を続けている酪農学園大学の研究者のご協力もあって、開発会社側 からは一定のご理解を得られたと思います。しかし、民有地である以上、今後の経済状況、社会情勢によってはどのような変化があるか予断はできません。開発会社側からは、今後の財政的な負担や安全上の懸念を漏らす声も聞こえます。将来にわたってこの場所を守っていくために、私たちにできることは何か、引き続き考えていきたいと思います。

  
 どんぐりの森通信30号より
  




  水辺の生きものたちは、今・・・・  2015年春   H27年4月29日 札幌新道全面開通!

 ●エゾホトケの池 工事完了

札幌新道延長工事が終了し、この春には全面開通の予定です。新道周辺には沢・池・湿地が点在し、湧き水もあって豊かな自然環境が残っています。水辺の生きものにとって大切なこの環境が失われてしまうことを危惧した私たちは、工事計画段階から十年以上にわたり札幌市と話し合いを重ねてきました。エゾホトケ池は、面積の縮小はありますが同じ場所に復元することができました。ニホンザリガニやエゾサンショウウオ、エゾホトケドジョウなど貴重な生きものの生息調査と安全な場所への移動、可能な限りでの生息地の復元など、新道周辺の自然環境の保全を目指す活動は、エゾホトケ池の工事完了で一区切りとなります。工事中に移動させたエゾホトケの数が激減するなど、心配と課題はまだまだ残りますが、新道開通に伴う環境変化や池の植生回復、生息数調査を注意深く見守りたいと思います。

  どんぐりの森通信27号より




  水辺の生きものたちは、今・・・・  2013年夏  −札幌新道延長工事に向けてー

    札幌新道延長工事の進行に伴って、予定地周辺に生息する希少な水辺の生きものや植物を保護する    ために、安全な場所に移動させたり新たな生息環境を整備する活動を、札幌市と協力して続けています。
  
  昨年秋にエゾホトケドジョウを造成池に移したので、今年春から夏にかけて越冬と繁殖(稚魚)の確認をしま
  した。しかし、8月の調査では造成池のエゾホトケドジョウは見つからず、大雨で下流に流された可能性があり
  ます。捕獲による一時的な保護と共に、造成池の改良や増水時に魚が隠れるような植生を造る等の対策が
  今後の課題になっています。
  ニホンザリガニやエゾサンショウウオの状況も継続して見守っていきたいと思います。

  どんぐりの森通信24号より


  水辺の生きものたちは、今・・・・  2012年夏  −札幌新道延長工事に向けてー

●エゾホトケ池 造成すすむ

 札幌新道延長工事が進んで、2013年度にはエゾホトケドジョウやニホンザリガニ、エゾサンショウウオ
 など貴重な水辺の生きものが生息する池と湿地を含む地域で工事が始まる予定です。エゾホトケドジョウ  については、工事中一時別の場所に移して道路完成後に元の場所に復元した池に戻す計画が進んでいます。
  9月の暑い日、札幌市職員と道路工事関係者の方々が移転先の池の造成工事を実施しました。周囲の環境 への影響を小さくするために工法・材料等に配慮して、なかなか立派な池が完成しました。
心配した大雨の増水もクリアしたので、10月中にはエゾホトケドジョウの移動を実施する予定です。

●ニホンザリガニ調査

  新道工事予定地からは
2010年度にニホンザリガニを移動させていますが、今年9月に移動先を含めて
 周辺の生息状況調査を札幌市が実施し、どんぐりのメンバーも協力しました。

 一時はニホンザリガニが激減して心配した場所ですが、今年の調査では多数の生息が確認され、今年生ま   れの小さな個体から7p近い最大級のものまでさまざまな個体が見られました。調査結果の詳細は後日
  になりますが、移動したものも無事に生息していると推測され、私達もホッとしました。

  どんぐりの森通信22号より


      水辺の生きものたちは、今・・・・   ― 札幌新道延長工事に向けて―

 010年に再開された札幌新道の延長工事に伴い、予定地周辺の貴重種の植物・水辺の生きものの
 保護が急がれます。平岡どんぐりの森では2002年に、新道予定地周辺の自然環境を保全してほしい
 という要望書を札幌市に提出しています。工事の各段階で市との話し合いをしてきましたが、昨年の
 工事再開にあたり、改めて要望書を元に協議事項を確認し、今後も引き続き環境保全に向けて協議し  ていくことにしました。
昨年度は環境調査の過程で見つかったニホンザリガニの移動と、希少種の
   サルメンエビネヤマシャクヤクトケンランの移植を市と協力しておこないました。

 8 9日 トケンランの移植

  921日 ザリガニ調査と一部の移動

  1016日 サルメンエビネ、ヤマシャクヤク、トケンランの

       移植とニホンザリガニの移動

  植物の移植はできるだけ影響の少ない時期を選んで2回に分けて行い、根元周囲の土も一緒に運び 出す等、できる限りダメージを与えないように配慮しましたが、移植した場所で今後しっかりと根付いて 花を咲かせてくれるかどうか確証はありません。まだ試行錯誤の部分が多いので、今後も長い目で見守 っていきたいと思います。

ザリガニの沢では、2,3年前から数が激減して心配していたのですが、2010年9月の調査で、中流域で
 24匹が見つかり、回復の兆しが見えました。10月には新道工事で消滅する3か所の沢・湿地から200匹近 いザリガニをレスキューし、安全な場所に移動しました。今後の様子を注意深く見守りたいと思います。

エゾホトケドジョウの池周辺は、2,3年後に工事が予定されています。工事期間中、今生息している
  エゾホトケをどこに移動させるか、生息場所をどう確保するか等、課題は持ち越されています。


  どんぐりの森通信20号より


                 札幌新道延長工事の再開決定

  2007年度に中断したままになっていた札幌新道の延長工事が再開されることになりました。工事区間は
 平岡公園東から緑が丘までの高速道路両側約2qで、周辺には希少な植物や、エゾサンショウウオ、ニホンザリ ガニ、エゾホトケドジョウなど貴重な生き物が多数生息しています。
  札幌市は今回の工事再開にあたり、こうした 生きものの生息状況を把握するために、再度環境調査をおこな っています。前回の環境調査(2002年度)から 年数が経ち、周辺の宅地開発等の変化も大きいので、私達も  今回の調査結果に注目しています。道路工事にと もなう生息環境の変化(破壊)から、こうした生きものを守る  ためにできることは何かを考えていきたいと思います。     


  どんぐりの森通信19号より


  札幌新道延長予定地周辺には、湿地、沢、池が点在し、絶滅危惧種を含む多くの生きものが
 生息していることがわかりました。札幌市の担当者との話し合いや専門家の協力をいただきながら 植物の移植や絶滅危惧種の調査、レスキューなどを試行錯誤で続けています。

  ニホンザリガニが生息している沢周辺では最近大規模な宅地開発が行われ、その影響なのか? ザリガニが激減しました。今のところ、この現状をただ見守るしかありませんが、エゾホトケドジョウ、エゾサンショウウオも棲んでいる大切な自然環境を何とか守りたいと願っています。

                 


★鳥の調査1/21 2009
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★カエルツアー 2010 6月19日
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